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これまでメルマガの中で、
正当事由制度は戦時立法(第二次世界大戦)で、
特殊な時代の産物であり、
現状とはかけ離れているので、
正当事由制度を否定すべきである。

 現実的には定期借家契約の導入を。

とのお話をしてきました。

でも、正当事由制度は戦時立法、と断定するには早計だったかもしれません。

最近、こんな本を読みました。

 現代国家と一般条項
 -借家法の比較歴史社会学的研究-
 佐藤岩夫 著

著者によると、

 正当事由制度は戦時立法と断定するには、やや疑問が残る。

との指摘があります。

というのは、戦前より住宅難は続いていて、
大家の立場を利用した更新拒絶や、
更新拒絶を背景とした家賃の値上げが横行していて、
大きな社会問題となっていたというのです。

東京市の空室率
1937年 2.5%
1938年 1.4%
1939年 0.6%
1940年 0.4%
1941年 0.4%
(戦時住宅政策の確立と住宅市場の変容:小野浩氏より抜粋)

当時は、正当事由制度がありませんから、
大家の都合で更新拒絶は可能です。

いつでも、とはいきませんが、
当時の借家法(1921年大正10年)では
解約申入6ヶ月前でOKなのです。

今よりも契約自由の原則が強かったわけです。

こうした背景があるので、

たしかに、時期的に正当事由制度は戦時立法と言えなくはないが、

 借家に関する社会問題を解消するための制度の創設

という点では、戦時立法と断定するには早計かもしれません。

そうかといっても、当時は住宅難。

東京市の空室率
1937年 2.5%
1938年 1.4%
1939年 0.6%
1940年 0.4%
1941年 0.4%
(戦時住宅政策の確立と住宅市場の変容:小野浩氏より抜粋)

今は・・・東京都でも17.1%の空室率です。

総務省統計局「住宅・土地統計調査報告」
http://www.ooyajuku.com/semminer091107/

※やや下にスクロール

時代は、大きく変わりました。

大家さんのほうが【賃借人の居住を安定させたい】時代です。

長く住んでもらわないと、

 次の入居者がいつ入るか分からなくて
 家賃を下げないと入らないかもしれなくて
 修繕費用は大家が負担しなければならないし
 仲介会社に払う広告費も必要でしかも増加傾向だし
 管理会社は、あまり言うこと聞いてくれないし

と、金銭的だけでなく、心理的なストレスも増えてしまいます。

賃借人の居住を安定するための理不尽な制度がなくても、
賃借人の居住の安定化は図られるのです。

ルールを守らない不良入居者をも守る制度は不要ですよね。

解決策、あります。

法改正するまでもなく、今は定期借家制度があるからです。

定期借家なら正当事由制度がありません。
更新はなく、継続入居するなら再契約となります。

再契約は仲介手数料となりますので、法的根拠があります。
更新料否定の判決、直接的には関係ありません。

もっと詳しくご説明する機会があります。

定期借家制度を活用した空室対策セミナー、
11月7日(土)午後に開催します。

ニューミックス満室経営-ブルーオーシャン戦略-
http://www.ooyajuku.com/semminer091107/


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